2005年地区大会 戦況報告
対 札幌国際大学(7月9日、酪農学園G)
| 1回 | 2回 | 3回 | 4回 | 5回 | 6回 | 7回 | 8回 | 9回 | 計 | |
| 北大水産 | 2 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 |
| 札幌国際 | 0 | 3 | 0 | 6 | 1 | 0 | 0 | 0 | × | 10 |
北大水産 ×橋本−和川 三塁打 松井,橋本(北),吉田,山田,上野(札)
札幌国際 ○清水−上野 二塁打 毛利(北),江口(札)
2005 地区大会 対 札幌国際大学
作:PERE
北水歴史上最強打線と噂された・・・ 伝説の最優秀投手が帰ってきた・・・
勝つことが約束されていた・・・
しかし,小説を逆から読むことは愚かだ。フタを開けてみなければわからない・・・
これが本当の引退試合。試合開始の礼,山岸・毛利の拳は硬く握られていた。横を向けば自信に満ち溢れた後輩の顔が頼もしい。この声を聞くのも最後,「プレーボール!」
応援団長高橋のエールが響く初回,先頭は野球EDが心配されるペレ。発病することなくフォアボール。2番,演技派和川はナチュラル演技でデッドボール。月9ワガタク時代到来。3番橋本の頭の中はピッチングでいっぱい?得意の長打を隠し,進塁打。そして4番松井!国際大先発清水の額には尋常でない汗が流れていた。べとつく手では本来のピッチングはできず,松井を歩かせる。続く5番新主将岡本は4番も打てる器。強烈なショートゴロはゲッツー崩れを誘い,2点先制!積極的な走塁で勢いにのる橋本,裏のピッチングが楽しみだ。
自称6割の力,肩の力の抜けた橋本のピッチングは,清水を流れる笹の葉の如く,国際大をヒラリと無失点でかわす。しかし,ペレ発病。特効薬を探しに,応援に来ていた松浦・海道・ケガを負った上田が旅立つ。(実話は上田を病院へ連れて行きました)
2回表,先頭毛利はあえなくファーストゴロ。ダッシュでベンチに戻る毛利。「硬式野球楽しいー!!」と叫ぶ顔は,戦場で武者震いをする侍のようだった。7番柳瀬,リズムはすでによさこい柳瀬のもの。簡単にセンター前。続く怪足片岡のセーフティーはセーフのタイミング!しかし,ついてない片岡だから当然アウト。2アウト2塁。チャンスで引退試合山岸。渾身の力を込めたスイング,涙でボールが見えずサードゴロ。ガンバレ山岸!!
2回裏,先頭打者をDBでだしてしまい,ヒットとペレの発病により3失点。特効薬はまだか!しかし橋本は以前6割。自信に満ち溢れた背中は坂本竜馬を想わせた。
3回表,4番松井は冷静だった。ランナーを一人おいてのセンターオーバーのタイムリー3塁打は虹の尾を引いていた。「いった!」という,そこにはいない松本の声が聞こえたのは私だけだろうか?同点に追いつき勢いにのる北水は裏を無失点で抑える。
4回,試合が動いた。表をサクッと抑えられ,裏に6点謙譲してしまった。疲労?それまで6割と言っていた橋本,実は初回から界王拳10倍を使っていたのだ。ピンチ・・・大空を見上げる橋本。ふとスタンドに目を下ろすと,そこには野球部再興の志士OB三浦の姿があった。目が合う二人。三浦は静かに右手人差し指を天に向け掲げる。橋本は,ニヤリ,と笑みを浮かべ小さくうなずく。不死鳥は何度でも蘇る。息を吹き返した橋本のピッチング。「・・・鬼だ」魂を吸われた国際大は,操り人形のようにピッチャーゴロを繰り返し,鬼に喰われる。この回毛利,笑顔のバックホーム殺は3万5千の観衆を魅了した。
5回表,6点ビハインド,最強打線はここで終わらない。先頭山岸はセンター前。懸命に走る瞳からは喜びとも悲しみとも取れる涙が弾け飛んでいた。そして逆襲に燃える橋本の3塁打により1点返上!応援団長高橋の「We are 北水」がスタジアムに響く。しかし国際大も黙ってはいなかった。鬼に喰われた仲間の弔いに1点を返してきた。
そして,6,7,8回と両チーム無失点でゲームが進む。この間主将岡本には一つの不安があった。それはフェニックス橋本のピッチングである。(7回,右肘にDBを受けたのだ。「右肘や!あ〜ん,右肘や!アッカ〜ン!!」と,バッターボックスで転がり騒ぐ姿はまるで子供。恥ずかしかった。)岡本は毛利にそっと声を掛ける。「投げれますか?」「ふ,何を言ってるんだ岡本。橋本は最後まで投げるよ。いままでだって,どんなピンチでもずっとそうやってきた。オレは橋本を信じるよ。」「分かりました毛利さん,オレ,橋本さんを信じてみます!」主将の頭に不安という文字は消えた。その光景を見守る和川はフェニックスに声を掛ける,「ていじさん,今日のピッチング,今までのベスト3にはいりますよ。」うかれるフェニックス。調子にのった彼は恐い。
得点は動かなかったものの熱いプレーが続出した後半戦であった。代打高橋伸は練習でも見せたことのない流し打ちでヒット。ベース上でガッツポーズをする姿はカッコ良かったが,まぐれだバーカ。セカンド柳瀬の堅実なプレーはチームのみんなを安心させ,尊敬すらさせた。副将松井は練習メニューに「よさこい」を取り入れることを考えていたらしい。そして,その中でも一番光ったのは山岸の連続バックホーム殺である。7回裏,6点差,ノーアウト満塁。1点取られたらコールド負け。暗雲立ち込める北水サイド。みなの心は闇に飲み込まれてしまった。しかし山岸は違った。それまで感傷に浸って涙が止まらなかった瞳から涙が消えた。その落ち着き払った,すべてを悟った顔,肢体は三蔵法師の輝きを持っていた。「天竺は近い・・・」チームに光が蘇った。ショートゴロを軽くさばき寸分の狂いもないバックホームでワンナウト。続く打者もショートゴロ,世は山岸のシナリオ通りに動いていた。起死回生のホームゲッツーが決まった。ベンチへ駆け足で戻る山岸の頬には大粒の涙が光っていた。
最終回,最後まであきらめない北水ベンチ。応援にも熱がはいる。結果は無得点だったがチーム一丸となって最後まで戦った。試合にでれなかった山下・バンビ・HG竹中,OBの不甲斐無いプレーに切れる場面もあった思う。それでも最後まで応援してくれてありがとう!スタンドには多くのOB,野球好き,北水好きの人達の姿がありました。温かい応援ありがとうございました!そしてマネージャーの増本・田中,お仕事ごくろうさん。今回この戦評を書くにあたり,参考にさせてもらったスコアブックは完璧でした。短い期間でよく覚えた。一所懸命な増本がチームで一番偉い!田中は早く野球部にのめりこめ!
いよいよ次は秋のリーグ戦。4年生ガンバレ!最後に一花咲かせろ!!
そして,山岸さん・毛利さん本当にお疲れ様でした。