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Internet Explorer における埋め込みオブジェクトの挙動について

 Windows で Internet Explorer を使っている人は気づいていると思いますが、2006年4月からWeb上の埋め込み型コンテンツの挙動がおかしくなっています。
 マイクロソフトが4月に配布したパッチ(KB912812)により、Flash や Java は始めに1クリックしないとアクティブにならないように変更されているのです。場合によってはアラートウィンドウが開き「この Web ページで ActiveX コントロールを実行するにはクリックして下さい」というメッセージが表示される様です。
 詳しい話はCNET JapanとかITmedia Newsに譲りますが、早い話が「特許論争のとばっちり」です。

 下にサンプル Flash を用意したので、Win IE な人は試してみて下さい。
 左側(従来方式)の Flash 上にあるボタンを1クリックして下さい。何も起こらないはずです。これは最初の1クリックが Flash に送られず、IE に対して「このオブジェクトをアクティブにしてね」という命令にされてしまっているからです。
 もう一度ボタン上でクリックすると、今度は Flash に対して命令が送られ "Hello world"という文字が書かれる筈です。
 右側の Flash はMacromediaMicrosoft が提唱する回避策を施したものです。こちらのボタンは最初の1クリックから反応して "Hello world" が表示されると思います。
(ページをリロードするともう一度試せます)
(Windows Firefox や、WIndows 以外のOSではこの現象は発生しません)

Internet Explorerにおける埋め込みオブジェクトの挙動の確認

特許方式を回避していないオブジェクト
(ボタンクリックの前に1クリック必要)

特許方式を回避したオブジェクト
(最初の1クリックから Flash が反応)

 ちなみに、この修正はセキュリティ対策ではありません。米 Eolas Technologies 社が「ブラウザ上で埋め込みオブジェクトを再生する方法は自分たちの特許だ」と主張し、Microsoft に対して莫大な特許料を請求したのが始まり。Microsoft は支払いを拒み、特許を回避するような修正を施したという訳です。
 1ユーザーとしては、Flash コンテンツを使うたびに(リロードするたびに!)オブジェクトの1クリックという面倒な操作を強いられます。クリックを不要にするためにはWebの制作者がわざわざ Javascript を書いて、特許の回避策を更に回避するという処置をしなくてはいけません。繰り返しますが、これはセキュリティのためではなく、特許料を支払わなくてすむように、です。

 もちろん知的財産は保護されるべきだし、必要なら対価も支払われるべきだけれど、Eolas 社はそもそもこの技術を「自社で」商品化する予定は全くないという話。それどころか、Eolas 社によるパッケージソフトウェアというのは只の一つも存在していないようなのです。
 はたしてこれが、本当に知的財産を保護するための訴訟と言えるのか。結論めいた事は控えますが、世界中の何億と言うユーザーに「余分な1クリック」を強いるというのは、あってはならない事だと思います。

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